OTC薬、サプリメント思いつくままに

 環境にやさしい洗剤として、最近、注目されているのが、「重曹」。こげついた鍋には、水を張り、重曹を入れて沸騰させ、火を止めて数時間置いておくと、こげが浮き上がってきます。レンジまわりの油汚れには、重曹をふりかけ、布で拭き取るだけ。加熱すると、炭酸ガスを発生することから、ふくらし粉として使われることもあります。

この重曹の正式名称は、炭酸水素ナトリウム。速効性のある制酸薬として、多くの胃腸薬に配合されています。胃酸を素早く中和した後には、炭酸ガスを発生し、それが胃の粘膜を刺激して再び胃酸の分泌を促すことに。健康な人であれば、これによって次の食事に対する食欲がわくことになるのですが、胃潰瘍や胃痛などがある人では、症状が悪化することも考えられます。ナトリウムを含んでいるため、塩分を制限している方にとっても、注意していただきたい成分です。

痛み止めとしてよく知られているのが、「アスピリン」。この正式名称は、「アセチルサリチル酸」。しかも、アスピリンと名乗っておきながら、ピリン系ではないというややこしさ。
古くからある解熱鎮痛薬としてよく知られている、アスピリン(商品名:バファリンA、バイエルアスピリンなど)。その効果も高く、頭痛や生理痛などの際に愛用されている方も多いと思います。健康な方にとっては特に問題はないのですが、多くの医薬品と相互作用があることが知られており、高血圧や痛風、糖尿病などの症状に影響を与える可能性もあります。

また、ライ症候群という重大な副作用を引き起こすこともあるため、15歳未満の子どもには、決してのませないように注意して下さい。たとえ、量を半分に減らしたとしてもダメです。
このほか、ビタミンCはアスコルビン酸。ビタミンB12はシアノコバラミン、メコバラミンなど。甘草(カンゾウ)はリコリス、グリチルリチン酸。麻黄(マオウ)はエフェドリン・・・・というように、同じ成分でも、いくつかの名前をもっていることがあります。
特に甘草は、漢方薬の約7割に配合されているほか、総合感冒薬、鼻炎薬、栄養剤にも使われていることがあり、さらには、お茶や飴、一般の食品の甘味料としても使われることがあります。そのため、知らないうちに重複して摂ってしまっていたというケースも・・・。

医薬品やサプリメントを購入するときには、必ず薬剤師に相談を。今、どんなものをのんでいるかも、一緒に伝えて下さい。