葉酸

 葉酸という名は、ほうれん草から精製されたためにつけられたとか、私たちの体では、核酸やたんぱく質の代謝に重要な役割を担っています。最近注目をあつめているのが、妊娠中の葉酸の欠乏と、胎児の神経管閉鎖障害との関係。この予防のために、妊娠を希望する女性(妊娠一ヶ月以上前から、妊娠3ヶ月までが特に重要です。)は、葉酸に関して、食品からだけでなく、栄養補助食品、いわゆるサプリメントから一日0.4mgを摂取することが推奨されています。この他にも、葉酸の不足が心筋梗塞、脳卒中等、心血管系疾患に関係することが知られてきました。これら疾患の防止のために積極的に摂りたいビタミンということです。
 この葉酸と医薬品との相互作用。着目したいのは、実は栄養素としての葉酸との相互作用なのです。実は、抗けいれん薬、インドメタシン、アスピリン、H2遮断薬等の薬を飲んでいる方は、血液中の葉酸の量が低くなることが知られています。
 そこで、これらの薬を飲んでいる方は、葉酸をたくさん摂る必要が出てくるのです。動脈硬化の予防など、葉酸の摂取はとても重要です。ただし、これらの薬と葉酸を一緒に摂ると、薬の作用が影響を受けることがありますから、薬を飲んでいるときのサプリメントの摂取は、必ず医師や薬剤師に相談してからにしましょう。