エキナセア

 今年も残り2ヶ月を切りました。朝晩はだいぶ冷え込むようになり、風邪をひいている人も多いようですが、10月の段階ですでに、東京や秋田、愛知などでインフルエンザによると思われる学級閉鎖が・・・。沖縄では、夏からのインフルエンザの流行が11月に入った今でも続いているという心配な状況となっています。

 風邪やインフルエンザによいといわれるサプリメントは数多くありますが、その代表的な存在といえば、エキナセアでしょう。
エキナセアは、北米原産のキク科の植物。濃いピンク色の花びらはマーガレットにも似ていますが、中心部が丸く大きく盛り上がり、空に向かって花を開いているように見えるのが特徴的です。
 ネイティブアメリカの人たちにとって、エキナセアは“万能薬”。痛み止めや傷の薬、風邪薬などとして古くから利用してきました。現在でも、アメリカでは、コンスタントに人気のあるサプリメントの一つとなっています。
 エキナセアには、免疫機能を高める作用があるといわれます。多糖類やカフェ酸誘導体、フラボノイド、精油など、さまざまな成分が含まれ、どの成分が、どのような作用を発揮するのか、わかっていない点も多いのですが、エキナセアから得られた多糖類は、免疫細胞であるマクロファージを活性化することが知られています。
 じゃあ、風邪をひかないようにエキナセアを、といきたいところですが、残念ながら、現在のところ、エキナセアに予防効果は確認されていません。エキナセアには肝臓に対する毒性があることから、予防のためにと、毎日、摂り続けることはおすすめできません。
 エキナセアを使うタイミングは、風邪のひき始め。風邪の症状が出てすぐに、数日間にわたって摂取すると、症状がひどくなったり、長引いたりしないといわれます。
 ただし、免疫機能に影響を及ぼすことも考えられるため、免疫系の疾患(白血病、結核、膠原病など)をお持ちの場合は使用を避けて下さい。また、肝機能に影響を与える薬剤(メトトレキサート、ケトコナゾールなど)との併用も、肝機能を悪化させる危険性が高くなりますから、服用中のお薬がある場合は、医師・薬剤師に相談してからにしましょう。

 風邪やインフルエンザの予防といえば、こまめなうがいと手洗い、そして、十分な睡眠。どこでも言われることで、またか、という感じかもしれませんが、これに優るサプリメントはないです。カテキンを含むお茶でのうがいが効果的とも言われますが、水でのうがいでも、まずは実行を。