シジュウム

 水菜と大根のじゃこサラダ、たらの白菜包みクリーム煮、しらすと菜の花のペペロンチーノ・・・。文字を見るだけでもおいしそうですが、これらは、給食やレストランカラオケで知られるシダックスが提案する花粉症対策メニュー。気象情報サイト「tenki.jp」でレシピが紹介されています。

 花粉症によいといわれるサプリメントが次々と登場する中で、すっかり花粉症対策の定番の一つとなっているのが、シジュウムです。お茶として用いられることが多く、甜茶の甘さが苦手な人などに好まれているようです。 シジュウムは、熱帯アメリカ原産のフトモモ科の植物。葉には、殺菌や収斂(皮膚をひきしめる)などの作用があるとされ、傷や皮膚病などに古くから用いられてきました。
 花粉症などのアレルギー症状は、ヒスタミンやロイコトリエンといった体内物質によって引き起こされますが、シジュウムはこれらの物質の作用を抑えることにより、症状を軽減させると考えられています。さらに最近では、シジュウムの葉から抽出したエキスを点鼻液として用いた場合も、鼻水や鼻づまりなどの症状が軽くなったという報告もみられます。
 アレルギー性鼻炎の患者さんを対象に、耳鼻科医が行った調査によると、シジュウム茶を使ったことがある人のうち「効果あり」と答えたのは約4割。他の民間療法(甜茶、シソジュース、鍼など)に比べるとかなり高い値なのですが、「効果なし」と答えた人もほぼ同数。シジュウムに限ったことではありませんが、誰にでも、同じように効果があるというわけではないようです。
 効果を感じることができた場合でも、症状がつらいときは、「医者に行きたくない」「薬はのみたくない」と頑張らずに、専門医の診察を。今は治療の選択肢も広がり、薬の種類も増えていますから、あなたに適した治療法が見つかるはずですよ。
すでに医療機関からの薬をのんでいる方は、医師・薬剤師に相談を。シジュウム茶を飲んでいるからと言って、ご自分の判断で薬をやめたり、減らしたりしないようにしましょう。
 シジュウムは、南国の果物として知られるグァバの仲間といわれます。グァバ葉ポリフェノールには血糖値の上昇を抑える働きがあるとして、特定保健用食品にもなっています。血糖値に対するシジュウムの作用は不明ですが、沖縄などでは、糖尿病の民間薬ともいわれるようです。糖尿病の薬を服用している方も、念のため、注意したほうがいいかもしれません。

 tenki.jpによると、「高気圧に覆われ、晴れて暖かい日」「日本海に低気圧があって、あまり日差しが出ないとき」に花粉が多く飛ぶそうです。さて、明日の天気図は・・・。