イカリソウ

 イカリソウ。この音から連想した漢字は・・・。「怒り草」。でもこれは全くの誤り。イカリソウの語源は、花の形が錨に似ているから。「怒り」とは全く関係ありません。サプリメントというよりは、生薬としてドリンク剤や養命酒などにも配合されています。

 ただし、これら商品の成分名にはイカリソウという名前だけでなく、インヨウカクと併記されています。メギ科のこの植物のインヨウカクの名前の由来については、「中国で一日に百回も交尾するすごいヤギが山に生息していました。このヤギはいったい何を食べて、こうも強いのだろうと、村人が草むらにかくれて遠くからながめていたのです。すると淫乱なヤギはしきりにある一つの植物の葉を食べており、その葉は村人たち「 (カク)」と呼んでいる植物であることがわかり、それ以後、これを「淫羊 」と名付けて強壮生薬として用いるようになったといわれています。」(田辺三菱製薬ホームページより) この説明からわかるように、現在でも強壮、強精効果、男性の性的不能などの効果を期待して使用されています。含まれる成分としては、フラボン配糖体であるイカリイン、エピメジンCなど、また塊根部にはアルカロイドのマグノフロリンなどが含まれるとされ、エピメジンCには性ホルモンの分泌を促し、神経を刺激する働きがあるとされています。男性の性的不能に対する作用は、バイアグラと同じ作用機序もあるのではといわれています。バイアグラと同様、心臓の悪い人ではこの成分を大量に摂るのは、控えたほうが良いでしょう。もちろん、ドリンク剤や養命酒等に含まれているのは、量も少ないので、特に注意は必要ありません。

 その他、血流を改善する作用も知られており、女性の不妊、老人の衰弱、腰膝の衰え、しびれや痛みに対しても効果を期待して使用されています。ドリンク剤などは、どちらかといえばこの血流改善を期待しているといえます。


 マスコミで話題になった草食系男子。森岡正義氏は、「新世代の優しい男性のこと。異性をがつがつと求める肉食系ではない。異性と肩を並べて優しく草を食べることを願う草食系の男性のこと」と定義づけています。草食系の男子増殖中とか。今の時代、これでいいのか・・・。イカリソウでも食べて、政治に怒って、何とかしてよと思うのは私だけでしょうか。